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月夜の跳ね遊び

ちょっと旧い、イタリア車とスクーターと自転車に乗りながら、写真をパチパチ撮りながら、思った事を書いていきます。

Leica M3 ライカ使いの競演

悲しい事もありましたが、M3も新調したことですし、気持ちを切り替えようと、恵比寿は東京都写真美術館で開催している『木村伊兵衛とアンリ・カルティエ-ブレッソン ~東洋と西洋のまなざし』を観にいってきました。

恵比寿2
■『見ごたえあり』 Leica M3/Jupiter 8M 50mm F2

スナップ写真の両雄の展覧会。それぞれ個別の写真展は観たことがありましたが、2人の作風を一度に見比べる事ができる本企画は、なかなかに値打ちのあるものだと思います。木村のオリジナルプリント91点、ブレッソンは62点の一挙展示。量も十二分。自称スナップ野郎(笑)としてはかなり楽しい展覧会でした。

多くのオリジナルプリントに触れ、木村伊兵衛とアンリ・カルティエ-ブレッソンのスナップはその撮り方・アプローチが根本から異なるように感じました。

木村伊兵衛のスナップは、そのネガのコンタクトプリント(ベタ焼き)を見るとよく分かったのですが、その場で様々な角度から何枚も撮り、良いものを選んでいるようです。いろんな人が各フィルムに収まる、その中で構図や意図が良いものを選んでいるようです。

一方でブレッソンのスナップは、明らかに演出と思われる構図と登場人物の配置が見られます。木村伊兵衛と同じような連続スナップからのチョイスもありますが、例えば『ラクイラ・デーリ・アブルッツィ』『パレ・ロワイヤルの庭園』『シミアヌ=ラ=ロトンド』などの人を配置したスナップでは、恐らく「そこに立って」と被写体に指示したかのような不自然に完成された構図が多く見られます。また偶然を撮ったと思われるものも、木村伊兵衛とは異なったアプローチ、すなわち構図を先に作りじっと人や自転車が通るのを待ってシャッターを切ったと思えるものが多いと感じました。

2人のベタ焼きを見ると、巨匠と呼ばれる2人も僕たち市井のスナップシューターと同じことをしているんだなぁ…と思い少し安心する発見もありました。例えば行進する楽団についていきながら何枚も写真を撮り、自分が一番気に入ったものを作品としてプリントするという様な極々普通の行為です。しかしそんな中でも、明らかに眼の付け所が「凄い」、構図の作り方が「凄い」と鳥肌が立つような写真も多くあり、大いに参考になりました。

展覧会を出るとき、2人に「たくさん撮ったらいいんだよ」と言われた様な気がしました。

恵比寿
■『スナップ魂を補充』 Leica M3/Jupiter 8M 50mm F2

写真展示室を出たあと、写真美術館の1Fのカフェテラスでコーヒーを飲みながら余韻に浸りました。窓際のカウンター席で外に向かって座っていると、隣の人が窓に映っていました。『木村伊兵衛なら、ブレッソンならどう撮るかな…?』と思いながら、窓に映る姿にそっとシャッターを切りました。

これからもたくさん写真を撮ろう…そう思った展覧会でした。
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