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月夜の跳ね遊び

ちょっと旧い、イタリア車とスクーターと自転車に乗りながら、写真をパチパチ撮りながら、思った事を書いていきます。

Leica M3 お気に入りのLマウント標準レンズ

今日はレンズのご紹介。
ライカLマウントの50mmです。大のCanon党の僕ですが珍しくNikkorなのです。

レンズ名は「Nikkor H.C 5cm F2」。設計は旧く、すでに60年以上も前となります。

僕のブログでも既にのレンズで撮った沢山の作例を挙げていますが、ゾナーやJupiterに似たシャープな写りで、現像がアガる度に(構図やタイミングは置いといて(笑))その描写に「おぉー」と感嘆する事が多くあります。

Nikkor1.jpg
■『Canon党がひれ伏すL玉Nikkor』

このレンズは自社のNikonS用に作られたほか、Nicca用にLマウントレンズが作られNiccaに供給されていました。
H.CのHはHexa、つまり6という意味でレンズが6枚で構成されている事を意味します。Cはコーティングがなされているという意味です。Nikkorの記号は謎めいていて楽しいですね。

同じレンズ設計で沈胴も含めて初期、中期、後期とあり、初期と中期はレンズ硝材が黄変しやすくコーティングもない(中期は単層のみある)ので現在ではおよそ使えないものが多いのですが、この後期型はレンズも黄変しにくく発色がナチュラルで、コーティングも美しいパープル系の多層コーティングが施されています。

最後期型は先端の絞り値表示が黒に塗られている通称「黒鉢巻」「黒だすき」と呼ばれるレンズで、生産数がNikonS用/Lマウント用含めて1000本程度しか作られていないため、その写りの信頼性も併せて珍重されているようです。


僕は随分以前からこのレンズが欲しいと思っていたのですが、ショップで12万~5万円とL玉としては結構なお値段だったため半ばあきらめていました。ところが昨年ネットオークションで「Sマウント」という触れ込みで売られていたのを見つけたのです。しかしどう見てもLマウント。でも説明にはしつこく「ニコンSマウント」と書かれているものですから、しかもショップの出品・発言ですから誰も不安がってか入札せず、結局1万数千円で僕だけが入札し落札できたものです。ラッキーでした。

このレンズについてよく語られるのが、発売当時「鏡胴はニコン、中身はカールツァイスのゾナーではないのか」と言われていたという逸話です。誰が言ったのかは知りませんが、確かにゾナー的な細くシャープ/ハイコントラストな線を結ぶことが多くあります。

車内
■「何でもない景色だがこれぞoldゾナー風」

何故ゾナーな写りなのか?それは同時代のゾナーとこのレンズの構成を比べるとよくお分かりいただけると思います。

旧ゾナー構成 
 1931年のカールツァイス ゾナーの構成(5cmF2)

ゾナー構成
 1934年のカールツァイス ゾナーの構成(5cmF1.5)

ニッコール構成
 1946年のNikkor 5cm F2の構成

この時代の日本光学の天才レンズ設計者、村上三郎氏の設計ですが、かなり当時のゾナーを参考というかパク○た構成になっていますね(笑)。ゾナー50mmF2の後群とゾナー50mm1.5の前群をうまく足したというか何というか。そこまで参考にしていいの!?って感じ。そりゃ「中身はゾナーだろう」と言われますよね。写りが酷似しているのも納得です。まぁパク○としても当時はコンピュータ設計じゃないから実際に書いてレンズ作って磨いて調整してと気が遠くなる作業の末でしょうけれど。


さて多層コーティングとはいえ55年も前のコーティングですから、逆光写真が大好きな僕としてはフードが必要です。
このレンズには純正としてSマウント用のラッパフードとNicca供給版の角型フードがありますが、前者はたまに中古カメラ屋にあり大体1万5千円~2万円!アホか!という感じの値段ですね。レンズ1万円強なのに(笑)。
そして後者はもっと状況が酷く、新宿の某Boxにも黒鉢巻レンズに付属して角型フードが売られていましたが「単品では売れないねぇ」「フードだけは見たことないねぇ」「あってもコイツは珍しいから数万円ってとこだろうね」などと仰るほど!

じゃあ何でもいいや…と思っていた矢先、うっかり見つけてしまいました。思っていたより短い旅でした(笑)。1万円には満たなかったけれどやはりフードにしてはお高い値段でしたよ。でも収まりが良く思えますのでOKかなと。

Nikkor2.jpg
■めでたく再会のレンズ+フード

このレンズに出会ったおかげで、M3だけでなくCanonRFにもNikkorを着ける邪道?な日々ですが、ブランド統一も写りの前では「どうでもいいやそんな事」と今まで以上に思えるようになりました。

 

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